引き寄せ的 金の斧銀の斧

ある日男が森で木を切っていると

手がすべって斧がポー--ンと飛んでいってしまいました。

ジャパーーン!

森の泉に落ちてしまいました。

男は困って泉をのぞいていると、中から神様が出てきて言いました。

「おまえが落としたのはこの金の斧か?」

男は答えます。

「いいえ、違います。」

「おまえが落としたのはこの銀の斧か?」

男は答えます。

「いいえ、違います。」

「おまえが落としたのはこの古い斧か?」

男は答えます。

「はい、そうです!父からもらった大切な斧なんです。」

すると神様は

「おまえは真面目で正直な男だ。この金の斧をあげよう。」

と、金の斧を男に渡しました。

「ありがとうございます!でも、古い斧も大切なんです。」

と男が言うと、

「それはすまなかった、これも返そう。」

と神様は古い斧も男に渡しました。

男は金の斧と古い斧を持って帰りました。

それを木の影から見ていた男がいました。

「おれも金の斧が欲しい!わざと古い斧を落としてやろう!」

男は古い斧をわざと泉に投げ入れました。

すると、泉の中から神様が出てきて言いました。

「おまえが落としたのはこの金の斧か?」

男は答えます。

「いいえ、違います。」

「おまえが落としたのはこの銀の斧か?」

男は答えます。

「いいえ、違います。」

「おまえが落としたのはこの古い斧か?」

男は答えます。

「はい、そうです!」

すると神様は

「ではこの金の斧をあげよう。」

と、金の斧を男に渡しました。

男は、「やった!」と喜びさっそく王様に売りに行くことにしました。

王様が

「金の斧とはとても珍しい。どれ、見せてくれないか?」

と言うので、男はうやうやしく金の斧を渡しました。

王様が金の斧を持ったその途端、

斧は真っ二つに割れ、中から泥が出てきました。

「私を騙そうとしたんだな!」

王様はカンカンに怒りました。

男は城から逃げていきました。

それでも男はまた金の斧が欲しくなりました。

また、わざと泉に斧を落としました。

そして同じように神様から金の斧を受け取ります。

そこで男は金の斧を落としてみました。

今度は中から虫がうじゃうじゃと出てくるではありませんか!

男は怒って神様に言いました。

「こんなものを渡すなんてひどいじゃないか!」

すると神様は答えました。

「私と話した時の心が斧を作っているのだよ。

私を騙そうと思ったら、そのような中身の斧になる。

おまえが自分でひどい斧を作り、それを見てひどい、騙されたと怒っておる。」

男は

「じゃあどうしたら金の斧がもらえるんだ!」

と叫びました。

「それはな・・」

神様は男に大切なことを教えました。

つづく

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